在来(木造軸組)工法

注文住宅の構造・工法を理解しておこう!

目次

在来(木造軸組)工法の概要

日本の一般的な住宅建築で採用される工法のシェア約70%を占める最もポピュラーな工法です。

以下の図のように建物を柱、梁、桁、土台などの木材で組み上げる日本の伝統的な工法で、基本的に、壁(面)ではなく、軸組(線)で支える工法です。(現在の在来工法では、耐力壁が使用されているため、厳密にいえば軸組だけで支える工法ではありません。)

<以下の画像の引用:wikipedia>
在来工法

いろいろな工法がある中で、現在でも圧倒的に選ばれているのは、主に以下の4点があると思います。

  • 湿度の高い日本の気候に適した工法である。
  • 人に優しく環境に優しい工法である。
  • 中小・零細規模の地域密着の工務店が圧倒的に多く、最も施工の担い手が多い
  • 予算・土地などの制約条件の中での家づくりの自由度が最も高い

在来(木造軸組)工法のメリット

上記の選ばれている理由と重なりますが、主なメリットは以下の通りです。

  • 木材を使用した伝統的な工法で、人や環境に優しく、日本の気候・風土に適している。
  • 多くの工務店・職人にとって最も馴染みの深い工法で、施工者が多い。
  • 構造上の制約が少ないため、様々な土地の制約等に柔軟な対応ができる。
  • 他の工法に比べて、予算の制約に柔軟に対応できる。
  • 設計の自由度が高く、リフォーム・増改築がしやすい。

在来(木造軸組)工法のデメリット

主なデメリットは以下の通りです。

  • 職人の技術レベルが仕上がりのバラツキとして出やすい。
  • 大空間の設計には限界がある。
  • 耐震性能を上げるためには、金物、筋交い、耐力壁の使い方に十分な配慮が必要。
  • 防火・準防火地域では、その対応のため(耐火構造)コスト増になる。
  • 高断熱・高気密の実現、遮音性の向上のためには工夫が必要。

在来(木造軸組)工法の簡易評価

項目 簡易評価
快適性 伝統的な木造建築は日本の気候に適しており、木の質感やぬくもりが感じられる施工も可能
環境性 環境負荷を少なくし、地球環境に優しい家づくりが可能
耐火性 一般的に耐火性に劣ると言われているが、耐火構造への対応も可能
耐震性 大地震後の建築基準法の改正を経て、耐震性はかなり向上し、制振技術も採用可能
設計柔軟性 様々な制約の中での設計自由度は高く、建築後の増改築もしやすい
価格性 幅広い仕様を選択することができ、様々な予算に柔軟に対応できる

在来(木造軸組)工法を取り扱う業者

工務店
全国ほとんどの工務店で取り扱い可能
主なハウスメーカー
住友林業、菊池建設、アキュラホーム、一条工務店、桧家不動産、積水ハウス・・・等
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公開日:
最終更新日:2018/11/15