注文住宅であなたに合う構造・工法は?

注文住宅の構造・工法を理解しておこう!

施工業者選定の前に構造・工法の基本を理解しておこう

注文住宅という家づくりに真剣に向きあう時に、施主が検討することの一つに構造・工法があります。

家づくりに能動的に取り組む施主は、業者選定の前に構造・工法を検討し、希望する構造や工法を実現してくれる(高い実績がある)施工業者を探すというプロセスをとると思います。

一方で、構造や工法を特に検討することなく、商品カタログやモデルハウスのイメージ、価格などの要素だけで施工業者を選択し、結果として家の構造や工法は施工業者が提示するものをそのまま受け入れるという施主の方も結構いるかもしれませんが、管理人は、施主が積極的に関わることのできる注文住宅の家づくりでは、構造・工法についての基本的な理解を施工業者選定の前にしていただきたいと考えています。

こうした背景から、ここでは注文住宅における代表的な構造・工法をご紹介しておりますので、ぜひあなたの家づくりに参考していただければと思います。

ちなみに、注文住宅の家づくりでは検討すべき項目が多岐に渡りますが、構造・工法の検討はあくまでその中の一つにすぎません。

限られた予算、土地の制約の中で、トータルとして満足のいく家にするには、バランスが大事になります。

ある一つの検討要素にこだわったために、予算配分が狂い、家全体としてのバランスが崩れて、結果的に満足のいく家にならないケースもありますので、そうしたことにならないように家全体のバランスと施主家族の要望の優先順位を意識しておきたいものです。

構造・工法の分類

注文住宅の家づくりで検討する構造・工法を、分類して整理してみましょう。

まず、使用する建築資材の素材から分類してみると、大きく以下の3つに大別できます。

  • 木造
  • 鉄骨造
  • 鉄筋コンクリート(RC)造

他にも鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造などがありますが、高層ビルなどで採用される構造・工法で、一般的な注文住宅で採用されるケースはあまりないので、上記の3つとしています。

上記の3つは、更に家を柱で支えるか、壁で支えるかで分けられます。

例えば、木造で言えば、柱で支える工法には「在来(木造軸組)工法」があり、壁で支える工法には「ツーバイフォー(2×4)工法(枠組み壁工法)」があります。

ハウスメーカーを中心に各社いろいろな独自の工法を打ち出して、自社で採用している工法の素晴らしさをお客様にアピールしていますが、どの工法も上記の分類のどこかに当てはまります。

ちなみに、日本の住宅で採用されている工法で圧倒的に多いのは「在来(木造軸組)工法」で、国土交通省の調査では全体の7割くらいのシェアがあるそうです。

管理人も基本的に一番おすすめしている工法は「在来(木造軸組)工法」です。

なぜなら、日本の気候・風土に最も適していて、予算に対する柔軟性が高く、設計の自由度が高いからです。

ということで、注文住宅の構造・工法を検討するにあたっては、まずは「在来(木造軸組)工法」をベースとして考えて、仮に「在来(木造軸組)工法」では、自分の希望する家が実現できないとすれば、他の構造・工法を検討してみるというスタンスでいいのではないかと個人的には考えています。

主な構造・工法の簡易比較

注文住宅における主な構造・工法について簡単に比較してみました。
管理人は基本的に在来工法をイチオシにしていますので、そうした個人的なバイアスも多分に含まれていますが、ご了承下さい。

木造 鉄骨造 RC造 備考
在来 2×4 軽量 重量
快適性 どの工法についても快適性をより向上させる手段があり、単純に比較はできないが、日本の気候に適した在来工法の木の家づくりが人に優しく快適な環境を提供しやすい
環境性 環境負荷の少なさや環境共生社会に対する優しさで木造、特に在来工法に軍配
耐火性 耐火性は明らかにRCが優れているが、現在では在来工法でも耐火構造に対応可能
耐震性 耐震性ではRC、木造では2×4が高いと言われるが、在来工法の耐震性はかなり向上しており、制振技術などの新技術の対応も可能
設計柔軟性 設計自由度、敷地適応性は在来工法とRCが高いが、建築後のリフォームや増改築のしやすさでは在来工法が最も高い
価格性 在来工法は、選ぶ資材や仕様により、低い予算から高い予算まで様々な予算に柔軟に対応できる
失敗しない注文住宅のための最重要ポイントとは?

このサイトでは注文住宅の家づくりに関していろいろな情報を提供していますが、その目的は注文住宅の家づくりに成功していただきたい、というただ一点に集約できます。

それは、裏を返せば、注文住宅を建てたけれどその後の新居での生活に不満が残る、後悔している部分がある、という方が結構いるという現状認識に基づいています。

簡単にはいかない注文住宅の家づくりですが、失敗しないためポイント(成功するためのポイント)は多岐にわたります。

このような数多くのポイントの中で管理人が最重要ポイントを位置づける点は何でしょうか?

公開日:
最終更新日:2016/09/23