氾濫する家づくりの情報の中で適確に判断するための2つのポイント
今は、改めて言うまでもありませんが情報過多の時代です。
自分自身にも、インターネット、書籍、雑誌、新聞、広告、人、メールなど様々な媒体から毎日否応なしに大量の情報が入ってきます。
管理人はそんな情報の洪水を全て処理できるような素晴らしい頭脳を持っている訳ではないので、全ての情報に対応していては溺れてしまいます。
皆さんはどうですか?
世の中には、大量の情報に溺れて迷いさまよっている人が結構いると思います。
家づくりでもそんな人を見かけます。
いろんな情報を片っ端から入手したあげく、結局何がいいのか、どうすべきか、さっぱりわからなくなって、判断できなくなってしまう人です。
情報というのは、既にお話ししましたが、様々な媒体と通して入ってきます。
情報は媒体を通ると意図的なバイアスがかかり、その情報は元の情報から歪みを生じるケースがあります。
同じデータをベースに話をしていても、立場の違う人から話をされると、全く違ったニュアンスになっているケースはよくあることです。
そんな情報にぶち当たって、迷路に迷い込んでしまうのです。
(あの本では、これはいいと書いてあったのに、この本ではこれはよくないと書いてある、「結局よくわかならい」。。。みたいな)
そんな状況はわかるけど、それじゃどうすればいいの?
そんな声が聞こえてきそうですね。
どうすればいいか・・・、もちろんその100%の答えはありませんが、個人的な考えをお伝えしたいと思います。
大量の情報を自分の脳で処理する方法として、速読や記憶術というものがあります。
自分自身はやったことがありませんが、七田式、宮口式とか任天堂DSで有名な川村明宏のジニアス記憶術などいろいろあるようです。
それらの効果については正直なところよくわかりませんが、たとえ効果があったとしても、そのような記憶術で大量の情報を記憶する前にまずやるべきことがあります。
それは、まず情報を整理しなければならないということです。
記憶術を使って記憶していく以前に、記憶するに値する情報を取捨選択する必要があります。
そして、取捨選択のためには情報の優先順位づけと客観的事実の確認が必要になります。
管理人は基本的に人からの情報を大事にしています。
人からの情報には、一番バイアスがかかって歪みやすいという欠点がある一方で、自分のために情報を伝えようという感情が伴っていることがあります。
この感情の部分を大事にしたいのです。
自分のことを理解し考えて提供してくれた情報というものは、情報を受ける人のためになるケースが多いと思います。
ただし、既に話しましたが人からの情報はバイアスがかかりやすく、ひどい場合には悪意をもって接してくるケースもあるので要注意です。
そのために必要な一つ目は客観的な事実の確認です。
それは、書籍や雑誌などで人が教えてくれた情報を客観的な事実として確認するということです。これによって、人にかかっていたバイアスをある程度はずすことができます。
ただし、住宅関係の書籍ではいろいろな業者の社長が書いているものが多いので注意が必要です。そういった書籍はある程度のバイアスがかかっていると考えても間違いないので・・・
そして、もう一つは、あいまいな言い方ですが、感覚的なものを大事にするということです。
自分自身が、その情報提供者とウマが合うかどうか、信頼するに値するかということです。
感覚的にしっくりくる、信頼できそうな人からの情報は大事にしたいということですね。
感覚的にしっくりくる、信頼できそうな人は、自分自身の状況を理解し、自分自身のためを考えて情報を提供してくれることが多いのではないかと思います。
もちろん100%ではないので、必要な一つ目の客観的な事実の確認もするべきだと思いますが・・・
このように人の情報を大事にし、客観的な情報を自発的に確認することを行い、それ以外の情報については、自分自身で感覚に合うものだけをピックアップしていけばいいでしょう。
強制的に入ってくる情報に全て目を通していては混乱して疲れるだけで、結局は時間の無駄にもなりかねません。
(ですから、このコラムも自分自身の感覚に合わなければ、読まないで離脱しても構わない訳です。ネット情報は特にそういう扱いですよね。)
さて、このように、大量の情報の中から有益と思われるものをピックアップして、客観的な事実として整理できたとして、そうした情報をベースにすれば問題なく判断できると思いますか?
結局、それでも判断に迷う人も沢山いると思います。
それはなぜか?
判斷するという行為には、自分自身のフィルタが必要になるからです。
客観的な事実とはいっても、世の中にはいい面だけというものはそれほど多くはありません。
大概のことには、表と裏、メリットとデメリットがあり、その様々なメリット・デメリットを自分自身というフィルタにかけて、判断結果として出さなければなりません。
それでは自分自身というフィルタとは何でしょうか?
それは、その人自身の価値観です。
価値観が定まっていない人は、どんなに有益と思われる情報を提供されても自分自身でなかなか判断できません。
それはそうですよね。
自分自身にとっていいのか、悪いのか、判断する基準がないようなものですから。
そういった意味でも、他のコラムで取り上げた「注文住宅の家づくりをスタートする時にやっておきたい、たった一つの大事なこと」が重要になってくるのです。
具体的なイメージがあり、新しい家に何を望むのかが明確であればあるほど、情報に対して判断がしやすくなります。
ある情報に対して、「こういうデメリットがあるけど、そのメリットを考えるとデメリットを考慮しても自分が求める家づくりには必要だ。」というような判断ができる訳です。(そのデメリットというのは、価格である場合が多いですが・・・)
このコラムも「氾濫する情報の一つだよ。」と怒られてしまいそうですが、読んだ結果「役に立たない情報」だったら、申し訳ありません。
ネットの情報というのは、玉石混交で、その中でも石ばっかりというイメージを持つ人が多いと思いますが、このサイトではできるだけ役に立つ情報を提供していきたいと思います。
まとめ
- 大量の情報整理のためには情報の優先順位づけと客観的事実の確認が必要
- 家づくりに関する自分自身の価値感を明確にして、いろいろな情報に対する判断をしやすくする
2016/06/10