注文住宅の家づくり成功に必要な果たすべき役割とは?
注文住宅という家づくりでは、施主をプロジェクトリーダーに立てて、様々な人が協力し合って建築物の完成・お引渡しという共通のゴールに向かいます。
注文住宅の家づくりに関わる人がそれぞれ役割を担い、その役割を十分に発揮してこそいい家づくりになることは間違いありません。
どこかでその役割を果たさない人がいた場合には、その歪みが周りの人に及んでしまいます。
したがって、自分の役割を認識しその役割を果たそうとする一方で、他の人の領域には踏み込まないという姿勢が重要になります。
それはそうですよね。
例えば、塗装業者さんがクロス職人さんの仕事にまで介入したりしたらおかしなことになってしまいます。
ところが、施主の中には、建築の専門的な領域に踏み込んで、「絶対自分の知識が正しい!」として譲らない人がいたりします。
今はどんな分野であれ情報が溢れていますから、建築についても膨大な知識を叩き込んで、商談や打ち合わせで持ち出す人が中にはいるのです。
そのような人は、もちろん知識欲のある人で頭のいい方だと思いますが、その知識をその道のプロを自認している施工業者との会話で持ち出すのはどうでしょうか?
その心理としては施工業者を信用しきっていないので、自分で理論武装するしかない、と考えているのかもしれませんが、お互いの信頼関係が築きにくくなり、いい家づくりにとっては確実にマイナスになります。
ネットや本で得た知識が間違っているとは決して言いませんし、勉強して知識を吸収すること自体は非常にいいことですが、施主がいくら勉強しても手に入れられないものがあります。
それは、リアルな建築・施工という経験です。
当然注文住宅の家づくりは一つとして同じものはありません。
いろいろなシチュエーションで様々な判断をしていかなければなりませんが、知識だけでは対応できないこともしばしば出てきます。
そこで役に立つのが積み重ねてきた経験なのです。
施主には、施工業者を家づくりのプロとして信頼していただきたいと思います。
(もちろん、その前提として施工業者サイドは信頼を得られるように努めなければならないのは言うまでもありません。)
そして自分自身の役割を十分に果たしていただきたいと思います。
それでは施主の役割とは何でしょうか?
一番重要な役割は、家族の暮らしを新しい家とともにどのようにしたいのかを業者に十分理解してもらい、その実現のためにはどんな家にすべきなのかを業者とともに真剣に考えることです。(当たり前ですが、本当にどうしたいのかは注文住宅の施主自身にしかわかりません。)
この辺については、「注文住宅の家づくりとは」でも書いていますが、とても大事なことです。
一方の施工業者は、注文住宅の家づくりのプロジェクトリーダーである施主サポートし、施主の要望に対する具体的なプランやソリューションのわかりやすい提示、施工管理、全体の取りまとめなど、現場を取りまとめるプロジェクトマネージャーのような役割を担います。
それぞれが行うべき役割を果たし、関係者全員がお互い協力しながら、いい信頼関係をベースに家づくりを進められれば、注文住宅の家づくりはきっと成功に導かれるでしょう。
2016/10/09